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中医学と神と先端科学

中医学における神

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 「神」というと宗教のみならず、医学の世界でも「精神」や「神経」といった言葉にも含まれるものであり、また、中医学では「心は神志を主(つかさど)る」とされるほか、望診の最初にすることは「望神」であり、「神」という概念を抜きにしては中医学を語る事はできません。
 中医学における「神」については、「霊枢(れいすう)天年第五十四」に「神を失する者は死し、神を得る者は生くるなり」とあるほか、「淮南子(えなんじ)には、「形は生の舎なり。氣は生の充なり。神は生の制なり。」とみえ、「血氣己に和し、営衛己に通じ、五臓己に成る。神氣心に舎(やど)し、魂魄と畢(ことごと)く具わりて乃ち人と成るなり」とあり、肉体が形成されたところへ神氣が五臓の心に舎すことで「人と成る」とあります。
 現代の中国漢方医語辞典には、「神」とは「表情態度」、知覚、運動などの生命活動の現象を主宰するもの」とありますが、中国哲学的には、この世のあらゆる事象を陰と陽の組み合わせからみる「周易」に「陰陽測られず、之を神という」とあり、「神」とは、この世のものでもない。すなわち形而上学的(けいじじょうがくてき)な存在という認識がなされています。
 因みに、哲学的に解釈すると牛黄や麝香などの開竅薬とは人体の神とのつながりが絶たれそうな時に用いられるものであり、鹿茸など精を補うものは、神としっかり維持する為に用いられるものです。

完全調和の世界

 多くの宗教では、神は創造主とされ、この世も人間も神によって創造されたと考えられています。科学的には、この世(宇宙)の始まりについてビッグバン理論が有名ですが、理論物理学の世界では、他にもいくつかの説が提出されています。
 その中の一つに、理論物理学者で湯川秀樹博士の最後の弟子ともいわれる保江邦夫博士が提唱されている理論があります。これは、南部陽一郎博士のノーベル賞受賞対象となった「自発的対称性の破れ理論」という現代物理学の基礎となる素領域論を組み合わせた理論で、
まず宇宙開闢(かいびゃく)以前に完璧な対称性をもつ完全調和の世界が存在していて、その完全調和の世界が自発的に「破れる」ことによって素領域という最小の空間が出来、無数に現れた素領域の集合体が宇宙であるとし、さらに素領域は至る所で完全調和の世界と接しているというものです。
 また、完全調和のことを宗教では「神」と呼ぶのではないかとも、人間とは完全調和の世界の一部である魂が、この世で物質的な肉体をまとったものであるとも述べられています。

道家(どうか)思想における道(タオ)

 この保江邦夫博士の理論は、まさしく二千年以上前の老子や荘子の道家思想に通じるものがあり、この世と接している完全調和の世界が「神」あるいは「道:タオ」ということになります。
 道家思想では「周易に形而上(けいじじょう)なる者これを道と謂い、形而下なる者これを器と謂う」とあり、形而上に「道:タオ」なる絶対的な存在があるとしています。その「道:タオ」について「老子道徳経」には
「道:タオは沖(むな)しきも、これを用うれば域(また)盈(み)たず。淵(えん)として万物の宗たるに似たり」とあり、道:タオは空っぽで何の役にも立たないように見えるが、空っぽであるが故に無限の働きが生まれ、また、それゆえ万物の根源であると言っています。
 また、荘子の思想では、極論すれば造物者(すなわち、神)が一人ぽっちでは退屈なので、この世を創造して、この世の全てを一人で演じていると考えています。「霊枢」には「神に随(したが)い往来するもの、これを魂という」とあり、人の魂も造物者(神)の一部であり、人の生死とともに、あの世とこの世を往来するものと考えられています。
 また、「荘子(知北遊偏)」に、「人の生は氣の聚(あつ)まれば生たり、散ずれば死たり」とあり、素粒子が集まって肉体を構成しているという量子論的な考え方に通じるものがあります。
 すなわち、道家思想でいう道:タオとは、保江博士のいう完全調和の世界であり、宗教でいえば仏教における「空」やキリスト教における「エデンの園」や「天国」、あるいはイスラム教でいう「楽園」という概念と重なるとも言えます。

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